東ティモール寸景

 

2009年

12月

 

 11月27日及び12月5日の夕方に東ティモールの独立宣言日(11月28日)を祝って東ティモール政府庁舎前の広場でアニメ・ドラえもんの上映会が行われました。
 上映したのは「のび太の恐竜2006」インドネシア語吹き替え版。当国初の日本映画の上映です。
 大人も子供も皆熱心にスクリーンに目を向けていました。
 上映前に大使そして、ドラえもんのお友達のしずかちゃん似のスタッフがテトゥン語で挨拶を行いました。(写真左)
 会場の広場には妹と一緒に手をつないで鑑賞している小学生、ピザを持ち込んで鑑賞している家族や、恋人と一緒に見に来ている若者等とてもいい雰囲気でした。
 道路沿いには車を止めて特等席の荷台で鑑賞している家族もいました。(写真右)
 2回の上映会とも沢山の方々に来ていただき大成功しました。
 「今度は地方で行いたいね」スタッフ一同そんなことを話しています。

 

 12月11日、新しくできた大使公邸にて天皇陛下の76歳のお誕生日と御在位20周年そして両陛下の御結婚50周年を祝福して、当国のラモス・ホルタ大統領はじめ沢山の皆さんに御出席をいただき、大変温かく穏やかな雰囲気の中でレセプションが行われました。
 式典は、本年初めて東ティモールから「21世紀東アジア青少年大交流計画(JENESYS)」で訪日した高校生の皆さんによる東ティモール国歌斉唱、当館塩川医務官の尺八にての「君が代」演奏で始まりました。
 次いで大統領、高校生そして北原大使が、新公邸の庭にそれぞれ「白檀の木」を植樹致しました。「白檀」は東ティモールを象徴する大切な木です。参加者から自然と拍手が湧きました。
 大使に続き大統領が挨拶され、乾杯の音頭は大統領がとられました。歓談と笑顔の中で時間が経つのを忘れるほどでした。
 また、林、長尾両館員による緊迫した剣道演武、日本NGO小林ドクターと教え子の東ティモール人中学生の迫力溢れる空手演武も行われ、とても盛会でした。
天皇誕生日レセプション詳細

 

11月

 

 現在、東ティモールで韓国映画「A Barefoot Dream(はだしの夢)」の撮影が行われています。
2004年の広島での国際大会で優勝した東ティモールの少年サッカーチームの実話に基づいた映画です。
 上の写真は10月30日にディリ市内のホテルで行われた制作発表。下の写真は撮影現場です。日照のきつい日中で汗をたくさんかきながらも、出演者の子供たちやスタッフの皆さんは元気に声を出しながら撮影に挑んでいました。来年1月には広島での撮影も予定されているとのことです。
2010年開催のサッカーワールドカップに合わせて来年の5月に韓国で公開予定だそうですが、日本での公開はまだ未定です。
 日本での公開が決定した際は是非見に行きたいですね。
 この映画の詳細は今後の「館員の見た東ティモール」でもご紹介させて頂きますのでお楽しみに。
 出演者の子供たちやスタッフの皆さん、東ティモールはとても暑いですが最後まで頑張ってください!
 映画の完成を楽しみに待っています。

 

10月

 地方に行く途中の道で女の子が果物を一人で売っていました。写真を撮っていい?と聞くと笑って了解してくれました。果物はとてもおいしかったです。

 「ありがとう!」

 お父さんと子供達が外で何やら楽しそうに作業をしていました。畑を作っているのでしょうか。でも建物ができるようにも思えました。東ティモールではよく自分たちでうまく建物を作っている光景を目にします。

 10月9日、東ティモール全国で村長選挙が行われました。日本大使館員も選挙監視員として立ち会いました。
 写真はお嬢さんか、お孫さんが男性の手をひいて、投票所までやって来た、とても微笑ましく、優しさに満ちたひとこまでした。
 選挙はとても平穏裡に行われました。

 10月14日、東ティモールで初の落語の寄席が首都ディリ市内のホテルで開催されました。話し手は真打の瀧川鯉朝師匠。春風亭柳昇門下で、(社)落語芸術協会に所属し、ラジオ、テレビ等にも出演されています。東ティモール在住の邦人約100名のうち約30名の皆さんが楽しみました。子供たち3人も楽しそうに笑っていました。
 東ティモールの人々は自らの国を「ティモール・ロロサエ」と呼びます。「ティモール・日が昇る場所」という意味です。
 余興では鯉朝師匠に「ロロサエ」にちなんで「旭」という寄席文字を書いてもらいました。
 鯉朝師匠は帰国されたら東ティモールのことを力いっぱい発信してくださるとおっしゃってくれています。
 (社)落語芸術協会、鯉朝師匠はじめ当地での歴史的寄席開催にご尽力して下さった皆さん、ありがとうございます。

9月

 8月30日、大統領官邸前広場にて住民投票10周年を祝う式典がインドネシアの外務大臣をはじめ多くの来賓そして国民の皆さんが参加して行われました。

 写真は民族衣装での行進を見守る沢山の東ティモール国民の皆さん。

 8月24日から5日間の日程で「ツール・ド・ティモール」が開催されました。当地国連に勤務する伊東孝一さんは唯一の日本人参加者として約300人の選手と共に挑戦、幾多の転倒にもかかわらず見事に完走されました。写真はスタート前の伊東さん(290番、右から2人目)左から2人目は応援にかけつけてくださった上司のカレ国連特別代表
伊東さんの体験手記。
 レースは標高1,900メートルの山岳地帯を含む全長約450Kmのコースをマウンテンバイクで走り抜けました。
 伊東さん、多くの選手の皆さん、そして裏方でレースを支えてこられた沢山の皆さん、お疲れさまでした。

 

8月

  

 最近首都ディリの街が少しずつ綺麗になっています。それは毎朝ディリの中心街でブルーのユニフォームに身を包んだ人たちが街を綺麗に掃除してくれています。さらに金曜日の午前中には全国で働く国や県などの公務員が総出で自分たちの町を掃除します。前々回に紹介したココナッツも綺麗に片付いていました。日本でもそうですが、街が綺麗だとそこに住む人たちにも清潔な印象をもてますね。

 今年初めに新しくなったローカル市場。

 トマトやたまねぎ、スイカ、マンゴー、パパイヤ、アボガド、パッションフルーツ、色とりどりのバナナとたくさんの野菜や果物が売られています。しかし鮮度の確認は必要です。建物の色と野菜や果物の色がとても綺麗ですね。

 小学校低学年くらいでしょうか。スーパーマーケットの前でプルサを売る少年がいました。プルサを買ったところ、ニッコリ飛切りの笑顔をくれました。
 ※プルサ:携帯電話のプリペイドカードのようなもの。カードを購入し、記載されている番号をダイヤルすると購入分の通話料が加算される。

 この国は道路の真ん中にも木が育つんです。いえいえ、違います。当初この木の生命力は凄いなと思いましたが、徐々に枯れていく様子を見るにつけ、木が生えてるポイントに穴が開いていることに気づきました。雨等の影響だと思いますが東ティモールの道路はよく穴が開きます。その際、運転手等が気づきやすいように石を重ねて置いたり、木の棒を挿したりして、目印をつけています。しかし、今回の様に生い茂った木を挿しているのは初めて見ました。

 

7月

 

 ココナッツを売る少年。最近整備された公園でマウン(お兄さん)と声をかけると、皮を剥く作業を止めてこちらを向いてくれました。それにしてもたくさんのココナッツですね。そのココナッツを食べる人がたくさんいることを物語っているのが右の写真です。ゴミですが、新鮮で汚いとは思いませんでした。
 でもこのままにしているととんでもないことになります。このゴミを片付ける人達もいるんです。誰でしょう。次回の寸景でご紹介させていただきます。

 【緊急紹介】最年少ヒーロー登場!
 先日当国で勤務するお父さんがお母さんと一緒に生後8ヶ月のけんとくちゃんを日本から連れてきました。東ティモールにいる邦人約100名の平均年齢が一気に下がりました。現在、当国の治安は安定しており、少しずつ邦人の中にも子供達が増えてきています。けんとくちゃんはみんなのアイドルとしてすくすくと元気に育っていくことでしょう。

 ガンバレ・けんとくちゃん!

 街を走るメリーゴーランド

 音楽を流しながら道路を走っています。楽しそうに笑って乗っている子供たちの光景を目にすることもあます。東ティモールの子供達のほとんどが遊園地に行ったことがないと思いますが、同じ気持ちになるのでしょうか。このメリーゴーランドを眺めているだけでとても幸せな気分になります。きっと子供達はもっと幸せな気分になるのでしょう。

 

6月

 

 首都ディリの中心地に存在していた国内避難民キャンプ地は、日本の子供の日にあたる5月5日、新たに公園として生まれかわりました。先日まで過去の紛争の傷跡の象徴だったこの場所は現在子供という未来からの使者達であふれています。毎日お母さんやお父さんと一緒に完成したての遊具で力いっぱい遊んでいます。子供達の歓声が聞こえてきませんか?

 そんな中、5月20日には独立記念日を迎え政府庁舎前で盛大な記念祝典が行われました。つめかけた大勢の国民の前で大人にまじって子供達も元気いっぱいにパレードに参加していました。ラモス・ホルタ大統領は国民に「Good bye conflict,Welcome development」を合い言葉にみんなで団結して頑張ろう!と呼びかけました。

 今朝釣れた魚を売る少年。カメラを向けるとニッコリ。魚以外にマンゴーやパイナップル、ハチミツなども路上で竿につるして売られています。

 様々なカラフルな色で楽しませてくれるタクシー。メーターのついている車輌はなく乗車前に交渉が必要です。途中運転手の私用で急に停車し、待たされることもあります。今後、新たに登録される車輌は全て黄色に統一されるそうです。

 

5月

 MIKROLET。ディリ市内を中心に走る小型バス。この他にも青、紫、緑、白、ピンクとカラフルで様々な色の車が走っています。混雑時は人の落下を心配するくらいに入り口からはみ出して運転しています。尚、車輌の番号によって行き先が決まっているそうです。

 南国に住むトカゲ。見た目と同様に鳴き声もグロテスクに「トッケー、トッケー」と泣くことからトッケーと名付けられています。そんな鳴き声を7回連続で聞くと幸せになるとか。。。

4月

 ビニール袋で作った手作りの凧を揚げて遊ぶ子供達。そこにあるものを遊びと道具に変えてしまう子供の発想力は宝物のように感じました。

 首都のディリ市内にあるインターネットカフェ。日本の様にドリンク等はついていませんが、動画も見れるそうです。同じようなお店が首都ディリには数店舗あります。

料金は1時間6米ドル程度。

 制服を着て学校に登校する女の子達。同じ校舎で午前は小中学生、午後から高校生が学んでいるそうです。毎日楽しそうに登下校している様子に思わずカメラを向けてしまいました。

 首都ディリ市内にある砂浜で待機する漁船。朝早くに釣りに出かけるそうです。南国らしいカラフルな船ですね。

 

3月

 首都ディリのスーパーマーケット。品揃えは想像しているよりも抜群に良く、生活用品、食品等基本的に何でも手に入ります。

 東ティモールの秋葉原?品揃えは良く、テレビ、カメラ、パソコン等一般的な物なら何でも手に入ります。

 カメラを向けるとボニータ達が集まってきてくれました。

 ローカル市場。新鮮な魚や野菜が安く手に入ります。

 但し目利きが必要です!

 

2月

 常時20隻近くの船がディリ港への入港を待っています。ディリ港の規模にも関係あるかもしれませんが、最近は今までにない数の船が首都ディリから眺めることができます。

 ラモス・ホルタ大統領の巨大ポスターが市街中心部に出現!内容は「汚職の追放。未来をよくしよう。」と書いています。

 マクロマ号!首都ディリと跳び地のオイクシ県を月曜日と木曜日に一昼夜かけて結びます。また土曜日にはディリの対岸に浮かぶアタウロ島を3時間弱で結ぶフェリーです。今後の「館員の見た東ティモール」にも登場!

 東ティモールの飛行機「ティモール・エア」が離陸予定!初めはオーストラリアのダーウィン-ディリ間、後にインドネシアのデンパサール-ディリ間を結ぶ国際線です。東ティモールの今後の発展が楽しみです。

 

  

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