●ラモス・ホルタ大統領スピーチ(概要)

(本文は英語

 

 天皇陛下の76歳のお誕生日、御在位20周年、ご成婚50周年のこの機会に、深くお祝い申し上げます。

 

 私は過去30年間に日本を何度も訪問しました。当初は活動家として、そして後には外相として東ティモールの独立のために日本からの支援を得るための訪問でした。もちろんこれは困難な目標でしたが、常に東ティモールの自由に賛同する気持ちが日本国民にはありました。超党派の東ティモール議員連盟が設立され、そのグループで最初から活動されているメンバーは江田五月参議院議長であります。

 

 当時は、NHKや朝日新聞などの日本のメディアも東ティモールの闘いに同情してくれました。

 

 日本と東ティモールと両国民は、戦渦の中でも平和時でも深い繋がりを持っています。第二次世界大戦中は、日本帝国軍が東ティモールを占領し、その結果多くのティモール人が命を落としました。同じく若い日本兵士とオーストラリア兵士も命を落としました。

 

 1999年から、日本は東ティモールの国づくり、平和構築、開発に、二国間や、国連、世銀、アジア開銀などの多国間のパイプを通じて支援してくれています。2002年には、戦後最大規模の日本の平和維持活動のため自衛隊施設部隊が東ティモールに派遣されました。

 

 この大使公邸の隣人は中国と韓国大使館であります。この東アジアの大国は、地理的にも歴史的にも深くつながっています。この偉大な3国は、ある程度過去の紛争を乗り越えましたが、その傷跡は時には感情的な形で持ち上がることもあります。この3国に加え、中国と国境を接するインドがあり、インドを加えた4国の人口と経済規模は驚異的に大きいです。この4国が調和の取れた平和と発展のためのパートナーとなれるのだろうか。

 

 この4国のうち、日本だけが原爆の被害を受けた国家であります。私が広島の平和記念資料館を訪問するたびに、原爆の現場で起きた恐怖のショックで麻痺された気持ちになります。

 

 この悲惨な第二次世界大戦を経験した現代の日本は平和主義の国家であり、他のいかなる国よりも、世界的な核兵器廃絶運動のリーダーであります。東ティモールは、日本や賛同する各国とともに、世界から核、化学、生物兵器などの大量破壊兵器が無い世界を目指しています。

 

 本日は、日本国天皇陛下の76歳のお誕生日、御即位20周年、御成婚50周年をお祝いする特別な日であります。天皇陛下の末永き御健康に乾杯したいと思います。どうも有り難う。

 

 

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