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医務官からのお知らせ

東ティモール医療に関する現地テトゥン語新聞報道抄訳

 

 

「ティモール人にはfistula患者が多い」

(Moras fistula barak iha Timor. Suara Timor Lorosae, 2010-05-11)

 

 ディリ:最近、東ティモールの住民にはfistulaと呼ばれる病気が多いことがわかった。この病気は病院での治療が不可欠である。(訳者注:fistulaとは「ろう孔」のこと。この記事では女性の直腸膣ろうを指しているようだ。直腸膣ろうはお産のときの外傷などで直腸と膣の間に穴があきつながってしまう病気。治療は外科手術が必要。)

 

 バングラデシュ人医師のSayeba Akhter氏は現在WHOから政府に派遣され、保健省とともに母子保健や栄養指導などの仕事をしている。同氏によると、fistulaは症状が出始めたらすぐに病院で治療をしなければならないが、実際には重症化してから病院を受診することが多いとのことである。この病気は若い女性や母親に多くみられ、どの診療所でも注意を払うべき悪性の病気である。
 「女性はこの病気について知識を持ち、地域社会はこの病気の治療のために女性の権利を尊重すべきである。なぜなら、この病気であるとわかっても治療をうける女性が非常に少ないからである。」とSayeba氏は言う。
保健副大臣Madalena Hanjan氏もまた、ティモールにおいてfistulaで苦しむ若い女性や母親が増えているが、病院で治療を受けようとしていないと指摘する。
 「この病気は重症になると治療が難しくなるので、症状が出たら早く病院を受診する必要がある。地域社会はこの病気を持つ女性が病院を受診し治療をうけやすくするための支援を考慮しなければならない。」と同氏は言う。「このような病気は迅速に治療を受けなければならず、そのためには無料で診察や治療を受けられるように政府も考慮していく必要がある。」とのことである。
 保健省によると、現在27人のfistula患者が見つかっているが全員外科治療を受けて改善しているとのことである。

 

 

 

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