「助産師不足により女性100人以上が死亡」
(Parteira menus, feto atus resin mate. Suara Timor Lorosae, 2010/5/8)
ディリ:助産師不足を改善しなければならない。これは各国共通の問題である。助産師から適切な処置やケアをうけられないために、この国では毎年100人以上の女性がお産をきっかけに死亡しており、3000人の赤ちゃんが生後1週間で死亡しているのである。
毎年のようにこの悲劇は繰り返されているが、さらに20人以上がお産による合併症で苦しんでいる。国連人口基金UNFPAの代表Thoraya Ahmed Obaid氏および国際助産師協会事務局長Agneta S Bridges氏は、子どもとその母親を支援するために助産師の数を増やす必要があると強調する。
このたび世界助産師デーにおいて、UNFPAと国際助産師協会は政府に対して緊急に助産師の数を増やすよう要請した。助産師数は世界で35万人ほどしかおらず十分ではない。
「妊娠・出産によって死亡する女性があってはならない。政府は助産師数を増やし、お産を安全なものにすることに重点的に予算を配分すべきである。」UNFPAのThoraya氏は言う。
「助産師の不足は特に地方において深刻である。助産師がいない村落も非常に多数ある。これらは国内紛争があった時期の状況と全くかわっていない。」と国際助産師協会のAgneta氏は語った。
同氏たちはまた、助産師が適切にかかわることによって、妊娠・出産で死亡するケースは90%以上減少するだろうと強調する。
助産師は妊娠・出産のケアだけでなく、家族計画にも携わることができ、母親から子どもへのHIV感染を予防する働きかけも行うことができる。国際社会は国連のミレニアム開発計画に沿った行動を開始している。この中には子どもの死亡率を減らし、母親の健康を維持すること、HIV感染を予防することも盛り込まれている。
「今年の6月5日~6日にワシントンで開催される国際産科シンポジウムに向けて、現在私たちは準備をしている。このシンポジウムは、産婦人科に関することに注目することを求め、助産師の教育訓練の確保を通じてミレニアム開発計画を実践していくことを目的に開催されるものである。」UNFPAと国際助産師協会は、このシンポジウムにおいて地域における助産師の地位向上と教育訓練の確保について協力して訴えていくことにしている。
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