「バウカウ病院で男児1例が重症デング熱」
(Labarik mane ida hetan moras dengue grave iha HRB. Timor Post, 2010/02/15)
バウカウ:Kharel Orfec Gaioという名前の3歳3ヶ月の男児が、2月4日木曜日バウカウ病院にデング熱陽性のために入院した。
「この子は、クリカイ郡に住む子どもだが、はじめは熱はなく、皮膚の発疹と重度の体重減少がみられた。そのため皮膚炎の治療が行われたが、二日後に再受診したときには母親の話では高熱があるということだった。 また母親の話では、熱がその後どんどんあがって、鼻から少しずつ出血していることに気がついたので再度受診した。体温を測ってみると37.5℃だったが私はすぐにターニケットテスト(訳者注:デング出血熱の簡易検査法、正確には出血傾向・毛細血管脆弱性をみる方法)をやったところ陽性であった。そのために私は村長に申し出て救急車を出してもらい、木曜日にこの子をバウカウ病院までバハ・モリ村のガリウアイ集落から搬送した。」ワイリリ保健センターの助産師Olinda Soares氏は本紙記者に対して2月9日にこのように説明した。
バハ・モリ村のガリウアイ集落では、多くの家が両側にトウモロコシを植えており、毎年雨期には時に洪水にもなることで蚊が多く発生する。そのためこのような症例がみられるのである、と同氏は言う。
Olinda氏はまた、この地域では毎年デング熱の患者が発生するので、保健センターはSISKAプログラムによって注意を呼びかけているという。
ワイリリ保健センターのセンター長Adelino A.M. do Espirito Santo氏によると、バハ・モリ集落ではこの3年間は毎年デング熱の患者が保健センターを受診している。そのため雨期には特にこの病気と闘うための研修も行っているとのことである。
ワイリリ保健センターではマラリアや上気道炎と同様に、デング熱患者も毎日診察している。同センターでは特別なチームを編成し、デング熱の流行するおそれのある地域には殺虫剤の散布を行うことにしていると Adelino氏は言う。
同センター長によれば、この患者は2月4日木曜日にバウカウ病院に紹介したが、9日月曜日(原文のまま)に軽快退院したとのことである。
Adelino氏はまた、バハ・モリ集落の子どもに限らずデング熱で入院した患者、その中にはキューバ人医師2人も含まれるが全員が軽快していると言う。バウカウ県の環境保健衛生局のCesaltina F Ornai氏は、デング熱患者が発生し、患者数が3人以上になった場合はその地区に殺虫剤散布を行うことにしているという。現在のところこの地区では患者数が3人に達していないために殺虫剤散布は行っていないが、同氏はデング熱に十分注意するように呼びかけている。
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