「国内の疾患について調査するため、保健省は保健開発調査室を発足」
(Detekta moras iha rai laran, MS lansa gabinete peskiza dezenvolvimentu saude. Suara Timor Lorosae, 2010/01/27)
ディリ:保健大臣Nelson Martins氏は火曜日、保健開発調査室を発足させたことを公表した。この調査室は国内における疾患について調査し、保健開発領域において政治的なイニシアティブをとることを目的としている。
この調査室は、国内の疾患について調査を行い、その事実に基づいて政治的な開発方針を打ち出すために非常に重要な役割を担っていると同氏は言う。現在の保健医療領域の開発方針は識者からの報告に依存しているが、今後はこの調査室が実態調査を行いそれに基づいて意見を述べることになる。
Nelson氏によると、この調査室は国家保健局や保健科学研究所と協力しながら国内の疾患について、また国際的な調査研究などの仕事を行う。これらはすでに法的に規定されている。
同氏はまた、この調査室の発足により保健省は今後調査結果や事実に基づいたよりよい政治的な方針により行動できるようになるだろうと語る。東ティモールは現在、途上国に特徴的な感染症すなわちマラリアや結核、ハンセン病、デング熱、皮膚病などが多い。
「われわれは、これらの疾患の流行状況についての理解を高めることに焦点を置く。われわれの行っている介入が良いのか悪いのか、改善するためには何が推奨されるのか、ということである。」
保健大臣は、母子保健すなわち周産期の死亡率や小児の死亡率が高いことに注目している。このことについて、多くの予算を割いているにもかかわらず死亡率が低下しないのはどういう理由によるものかということを調査しよりよい介入方法について検討する。
「われわれは保健システムを持ち、また保健政策に基づいて活動している。それが正しく機能しているか否かをわれわれはまだ知らない。ティモールの保健は今後どのように考えていくべきなのか、オーストラリア、アメリカ、インドネシアあるいはキューバのシステムにならうべきなのかまだわからない。そのために多くの調査が必要である。また現在の保健政策が住民にとってよいものであるのかどうかという点についても調査を行うことが大切である。」とNelson氏は語る。
保健開発調査室の室長Valente da Silva氏は、この仕事に就くことを誇りに感じている。多くの困難が予想されるが、調査室は国連の関連機関から1,575,000米ドルの支援を受けることで職務を全うすることが可能だろう。同氏はまた、政府官房などとも協力し、疾病についての調査の他に、人材育成や生物医学的な研究も行っていきたいと強調した。
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