「デング熱患者12人がHNGVに入院:蚊は外国人が“好き”」
(Moras dengue 12 tama HNGV: Susuk “gosta” ema estranjeiru. Suara Timor Lorosae, 2010/01/26)
ディリ:雨期に入り、ティモール国民はマラリアやデング熱という病気を避けることはできない。現在ディリ国立病院HNGVには12人のデング熱患者が入院しているが、そのうち6人はキューバ人医師である。
(訳者注:医学的に不正確な記載が多く、デング熱とマラリアを混同した説明になっている。おそらく記者本人が理解できていないためだろうが読者は注意が必要である。)
HNGV院長Odete Viegas氏は、病院はすでにマラリア、デング熱、下痢症の流行を抑えるために動き出していると語った。
同氏によると、現在東ティモール国内の統計ではデング熱患者は合計68人(訳者注:先週の発表と同じ)である。
「蚊は外国人を好んで刺す(原文のまま)。HNGVに現在入院している患者のうち6人はキューバ人医師である。ティモール人はおそらく既に免疫を持っているため、ティモール人医師はデング熱を知らない。しかし現在当国はデング熱の流行時期にある。」と同氏は言う。
ボボナロ県で53人の患者が発生したということから、政府保健省は対策チームを立ち上げて対応にあたっている。
現在、これらの患者はすでに快方に向かっている。この病気は発熱、咳(訳者注:デング熱で咳は出ないことが多い)、骨の痛み(訳者注:関節痛のことか)が症状として始まるが、その際はすぐに薬を飲んで治療しなければならない(訳者注:デング熱の治療薬はない)。病気が第2期に入ると血圧にも影響が出始め頻脈になり、第3期では発熱は収まるが内臓や血液に異常をきたす(訳者注:原文のまま。マラリアのことを説明している?)。
この病気はつねに環境汚染と関わりを持つ。マラリアやデング熱の予防という観点からは、ヘラ地区とタシトル地区は危険性が高いと保健省は考えている。
「貧困地域では環境が不衛生であり、マラリアを媒介する蚊(ハマダラカ)やデング熱を媒介する蚊(ネッタイシマカ)が多く発生する。」とOdete氏は言う。
デング熱を媒介する蚊はきれいな水を好む(訳者注:ハマダラカはきれいな水、ネッタイシマカは汚水に生息しやすい)。そのため、洗濯物を干した下にできる水たまりに蚊が発生する。ゴミは決められた場所に捨て、環境をきれいにすることが予防につながる。住民全員が、環境をきれいにすることに従えばデング熱の予防になるのである、とOdete氏は住民に対して呼びかけている。
ティモール国民は、この病気について理解を深め環境汚染を食い止めることで予防に努めることが大切である。住民一人一人、だれもが雨期には病気になる可能性があるのである。
「デング熱の第2期、第3期は、デング出血熱として知られている。デング出血熱では血液の異常から、発熱とともに鼻出血や下血、吐血などがみられる。」と同氏は強調する。深刻な状況と考えなければ急速に命を奪う事態になる。そのため保健省では住民に理解を促すためメディアを通じて情報提供を始めている。
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