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東ティモール医療に関する現地テトゥン語新聞報道抄訳

 

 

「デング熱がボボナロ住民を襲う」

(Moras dengue atake kommunidade Bobonaro. Suara Timor Lorosae, 2010/01/14)

 

 ディリ:乾季から雨季に季節が変わり、東ティモールの住民一人一人の生活に大きな影響がもたらされている。
 首都ディリに住む人たちは、これまでは平穏に生活していたが、現在は自然災害の危険に脅かされている。一方ボボナロ県の住民たちは、雨期に蚊によって感染するデング熱という病気の脅威にさらされているのである。
 ボボナロ県保健局長のJose Marcel da Cruz氏によれば、2009年12月から2010年1月にかけて、デング熱に罹患する住民がボボナロ県では多くなっている。
 「12月から1月にかけて蚊が大量に発生し、デング熱の発生につながる」と同氏は1月12日、本紙記者の取材に対して語った。
 同氏によると、デング熱で病院に入院した患者は26人で、死亡者はいないとのことである。看護師による治療で現在は全員が退院し自宅にもどっている。
 「入院した26人は子どもだけではなく成人も含まれているが、今のところこの病気で死亡した患者はおらず、全員が軽快して現在は家庭で生活している」と同氏は語る。
 同氏はまた、ボボナロ県では、住民ひとりひとりが家屋や環境を清潔に保つように注意を喚起している。これは家の中あるいはドブなどで蚊が発生することを防ぐためである。
 ボボナロ県では、蚊を駆除するための殺虫剤つきの蚊帳をデング熱の危険がある地域に配布し、デング熱の発生を抑える努力をしている。蚊帳の配布には政府保健省が協力している。
 「薬物の提供にも保健省と協力をおこなっている。」とJose氏は語る。
 デング熱の他に、咳や発熱、マラリアなどの病気が住民に発生している。重症者はディリ国立病院HNGVに紹介されよりよい治療を受けている。
 一方保健省副大臣Madalena Hanjan氏によると、蚊帳を配布してもボボナロ県の住民の健康状態は改善していないという。
 「保健省では蚊帳の配布を行っているが、蚊を退治するだけでなくゴミの処分など環境の改善が病気の予防には重要である」とHanjan氏は言う。同氏は、住民に対し家庭や地域のゴミを片付け、環境をきれいにすることが健康維持のためには重要であると呼びかけている。

 

 

 

 

 

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