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東ティモール医療に関する現地テトゥン語新聞報道抄訳

 

 

「マラリアで6人が死亡」

(Malaria Rezulta ema nain 6 mate. Suara Timor Lorosae, 2010/01/13)

 

 アイレウ:アイレウ県疾病予防事務所のJose da Costa氏によると、2009年1月から11月の期間にマラリアで6人が死亡した。うち2歳児が1人、のこり5人も15歳以下の小児だった。
「死亡した子どもはみな、治療を開始するのが遅かった。医療スタッフは常に治療の努力をし、国立病院HNGVへの搬送もおこなっているが、死亡例は来院したときにはすでに重篤な状態になっており、命を救うことはできずにアイレウに戻らざるをえなかった。」Jose氏は先週アイレウの事務所で記者たちに語った。
 2009年にアイレウ県の保健センターを受診したマラリアの患者数は8,961人(受診者全体の11%)であった。これらはアイレウ県の4つの準県すべてから受診した患者数である。最も多かったのは上気道炎ISPAであり、31,752人が受診した。マラリアについで下痢症などの疾患が多かった。
 上気道炎が多い理由について同氏は、このところの不順な天候(寒さ)と環境汚染が関係しているという。住民は地域の環境や家庭の中の衛生にあまり関心をもっておらず、ごみをあちこちに捨てている。環境を改善することでマラリアや上気道炎を予防することができるはずである。住民はもっと家庭や地域の衛生状態に注意し、マラリアや上気道炎にかからないようにすることが大切である。
 また、現在の大きな問題として肝炎があげられている。アイレウ県保健センター長のRogerio da Conseicao氏は住民に対して肝炎予防を呼びかけている。現在まで、アイレウ県の看護師や助産師ほか医療関係者100人あまりがB型肝炎の予防接種キャンペーンに参加している。B型肝炎ワクチンは3回接種することが必要であり、2009年12月にキャンペーンが開始された。2010年2月にこのキャンペーンは終了する。

 アイレウ県住民のMaria Fatimaさんは、妊娠中に看護師や助産師からいつも正しい情報を入手していた。しかし住民の上気道炎やマラリアなどに対しての理解は十分ではなく、毎年患者が発生している。「住民の病気に対する理解が十分ではないので、マラリアなどの患者数が減らないことについて保健医療関係者を責めることはできない」とMariaさんは言う。

 

 

 

 

 

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