「2009年にHNGVで死亡した患者は591人」
(Durante 2009, pasiente mate iha HNGV Dili nain 591. Suara Timor Lorosae, 2010/01/06)
ディリ:2009年1年間に、ディリの国立病院HNGVで死亡した患者数は、子どもと成人あわせて591人であった。死亡の原因は、呼吸器感染症、腎臓病、交通事故、結核および栄養失調である。
Odete医師は、その他の病気について注意を喚起した。「呼吸器感染症は子どもの病気ではない。この病気は衛生状態と栄養状態にも関係している。この病気は発見することは簡単である。現在東ティモールの住民でもっとも注意が必要なのは腎臓病である。この病気は水に関係している。腎臓病は、腎臓だけではなく、心臓に影響を及ぼし高血圧などの原因にもなる。」
「栄養失調は子どもの頃から始まっており、軽症な病気であっても非常に複雑な合併症を子どもにもたらす」HNGV院長のOdete Viegas氏は1月5日そのように述べた。
2009年同病院で出産し死亡した母親は10人だった。「この数値は、非常に大幅に減少している。このことは妊娠中にどのように過ごせばいいか母親たちが理解してきているということを示している。妊娠中の栄養は子どもにとっても母親にとっても重要である」と同氏は言う。
同病院で出生した低出生体重児は210人で、死亡数は著しく減少した。同病院で死亡した子どものほとんどは遠隔地で出生し搬送後に死亡した例である。それらの例は、すでに手遅れだった例と重症な合併症が発生していた例である。
Odete医師によると、その他の疾患については雨期にあたる12月から2月に増加し、特に呼吸器感染症が多いとのことである。
一方、まれな病気も子どもに多い。「まれな病気については政府保健省に問い合わせ、連携をとっていく必要がある。問題がどこからくるのかを調べる必要があるからだ」小児の血液疾患については、ほとんど患者を海外に搬送している。適切な治療ができないためである。「この点について、政府は認識を強めるべきである。小児病棟に入院する子どもに対して、多くの場合十分な治療ができない。とくに腎臓病は入院する子どもも多いので重要な問題であると認識するべきだ」とOdete医師は語る。
2009年12月末から本年1月4日までの休暇期間、HNGVを受診した患者は476人だった。特に呼吸器感染症、消化器感染症、尿路感染症の3つが多かった。年末の12月25日から救急外来を受診した患者では、虫垂炎や腹痛などの内科疾患も多かった。また、この期間に発生した交通事故は16件(うち2例は死亡)といつものように多かった。
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