「バイロピテクリニックが閉鎖の恐れ:保健省が支援を開始」
(Klinika Bairo-Pite ameasa taka: MS pronto ajuda. Suara Timor Lorosae 2009/12/16)
ディリ:Daniel Murphy医師が主宰しているバイロピテクリニックが閉鎖の危機にさらされている。これは地権者がこのクリニックを売却するつもりであることによる。しかし政府保健省はこのクリニックの運営を今後も継続できるように支援を開始することになった。保健副大臣Madalena Hanjan氏によると、現在クリニックが直面している閉鎖の危機に関する報告書はまだ受け取っていないという。政府保健省は今後、状況を把握したうえでクリニックの運営のために支援をする準備があるとのことである。
「バイロピテクリニックが直面している問題は、法律的なものである」とHanjan氏は言う。
同氏によると、同クリニックは東部地域の住民にとって重要な施設であり、このような問題が発生すると住民にも大きな影響がでるので政府保健省はこの問題を注視しなければならないという。Daniel Murphy医師と政府保健省はこの問題について、長期間にわたり話し合いを継続している。これはMurphy医師の問題ではなく、政府保健省全体の問題としてとらえる必要があるからである。
Daniel医師は一人で医療を担っているわけではなく、政府保健省と国全体がクリニックの仕事と関連している。
Hanjan氏によると、保健省は常にこのクリニックに対して人材の派遣や薬剤の提供などの支援を行ってきた。土地の問題については、この土地を政府が買い戻すという方法もあると考えている。すでにその考えをDaniel医師に伝えている。
「Daniel医師をやめさせることはできない。大統領もすでにそのことに言及している。保健省はバイロピテクリニックとの間のMOUについて再検討し、よりよいシステムを考えていかなければならない。」とHanjan氏は言う。
大統領は、バイロピテクリニックがこの国のために大きな貢献をしていると言っている。クリニックの設立から多くの住民が健康を維持し命を救われている。この10年間のクリニックの貢献は多大なものであり、誰もこのクリニックを閉鎖する権利を持っていない。
「このクリニックのある土地が自分のものだからクリニックを閉鎖する、などという権利を誰も持たない。」とホルタ大統領は言う。
バイロピテクリニックは非営利組織であり、商業利益をあげる目的で運営されているわけではない。したがって国民は同クリニックを支援すべきである、と大統領は強調した。
地権者は、今後1ヶ月以内にクリニックを閉鎖し立ち退くことを求め、すでに裁判所に書類を提出している。そのためDaniel医師は大統領に直接支援を要請したのである。
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