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東ティモール医療に関する現地テトゥン語新聞報道抄訳

 

 

「バイロピテクリニックでは結核患者が多い」

(Moras TBC domina iha klinika Bairo Pite. Suara Timor Lorosae, 2009/10/16)

 

 ディリ:バイロピテクリニックの院長Daniel Murphy氏は、結核で同クリニックを受診する患者は増加しており、13すべての県から患者が受診していると発表した。

 「私たちは、結核(「パロパロ」ともいう)の治療や予防に取り組んでいるが、未だに患者と家族がドアや窓を閉め切って狭い一つの家で暮らしている状況があり、非常に残念に思う。そのような状況で、家族は患者から病気が伝染するということを知らないのだ。」Daniel氏は10月15日、STL紙記者に語った。

 結核の治療薬は政府およびWHOから提供されている。またクリニックも自らの努力で結核の早期発見や予防についてどのように活動するかを考慮している。バイロピテクリニックの医師や看護師による活動は、常に患者に対して親切に治療をすることであり特に病院を訪れて神経質になっている患者に対して真摯に対応している。

 「バイロピテクリニックの医師や看護師は患者サービスを提供するにあたり、非常に熱心に取り組んでいると思う。私はこのクリニックが、常に患者に満足を与え患者を助けるために役に立って欲しいと願っている。病気ではなく気持ちの問題や重症でない患者に対しても真摯に対応し治療している。」

 バイロピテクリニックで患者に対して提供されている給食について尋ねられると、Daniel Murphy氏は次のように答えた。「2~3日入院して治療をうける患者にとっては、当院で提供される給食は適切で問題はないが、栄養失調患者が入院した場合は、長期間の入院が必要でありその場合の給食の内容も十分ではない。栄養失調治療には十分なタンパク質が必要であるが、クリニックでは毎日肉が手に入るわけではないからだ。」

 同クリニックの検査室で働くDomingos Ximenes氏は、東ティモールは新しく独立した国の中では結核の患者がもっとも多いと語る。毎日およそ30人の結核患者が同クリニックを受診するとのことである。また同氏の検査室では毎日2~3人の新規患者が発見されている。1ヶ月あたり27~28人が結核の新規患者として登録される。また1日に入院する結核患者は6~7人であり、その後多くの患者はティバールにある施設に入院して治療を継続する。

 患者のひとりErnest Soares氏は、バイロピテクリニックで治療をうけて体調がよくなったと語る。同氏は当初グレノのクリニックで治療をうけていたが、なかなかよくならなかったのでこちらのクリニックを受診したとのことである。

 

 

 

 

 

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