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東ティモール医療に関する現地テトゥン語新聞報道抄訳

 

 

「グレノの保健センターは人材が不足している」

(Sentru saude Gleno falta rekursu humanu. Timor Post, 2009/10/9)

 

 エルメラ:エルメラ県のグレノ郡にある保健センターは人材不足に直面している。現在4人の助産師と10人の看護師および2人の検査技師がそこで住民サービスにあたっている。

 この情報はグレノ保健センター長Jose de Carvalho氏が本紙記者に10月8日に語ったことによる。同氏はグレノ保健センターが直面している問題点について明らかにした。

 同氏によると、近年助産師と看護師の仕事は倍増している。助産師は患者の診察を行いながら同時にお産をする母親につきそい、さらにSISCAプログラムの活動として疾患の監視や薬物の配布も行っている。一方看護師は、薬の処方や患者の診察、SISCA業務およびクリニックでのインターンや監視を24時間体制で行っている。

 「毎週、毎月、毎年のように我々はここで看護師・助産師の人材を募集している。しかしまだその結果はでていない。」とJose氏は語る。

 保健医療の専門家が不足していることが住民サービスの低下に大きく影響している。また保健センターではスタッフの移動や患者の移送手段についても困難に直面している。ここにはランドローバー1台とバイクが2台しかない。

 ロンドローバーはSISCAプログラムで使用されているものだが、現在故障している。車が故障している場合はバイクを使用するのだが、運搬する荷物は非常にたくさんあるためにそれらをすべて運ぶことができないという事態になる。SISCAの活動では毎日のように子どもと妊婦のためのワクチンを運搬しなければならないのである。

 グレノ保健センターによると、同地で多く発生している疾患は、上気道炎、マラリア、肺炎、皮膚病、結核および栄養障害である。

 Jose氏は、これらの疾患の中でもっとも多いのは上気道炎であるという。毎日40人の上気道炎患者が保健センターを受診し治療をうけている。「上気道炎に罹患する患者は子どもが多い。子どもは汚い場所で泥だらけになって遊ぶからである。大人は車を利用するので少ないが顔を洗わなかったり田畑から帰ってから入浴しなかったりすると上気道炎になる(訳者注:原文どおり)。」と同氏は強調する。また、同氏によれば上気道炎には2つの種類がある。一つは軽症上気道炎、もう一つは重症の上気道炎である。軽症上気道炎の症状は咳や鼻水、発熱、倦怠感、背中の痛みなどである。重症上気道炎の症状は、3日以上続く咳と鼻づまり、頭痛である(訳者注:原文どおり)。

 「患者はとてもたくさんの薬を必要とする。薬が無くなった場合、我々はいつも薬の分配についてのプロポーザルを行うのである。すぐに無くなってしまう薬は、パラセタモール(注:解熱剤)、アモキシシリン(注:抗生剤の一種)である。これらの薬は毎日のように処方されている。」と同氏は指摘する。

 月曜日から木曜日まで保健センターには1日100人の患者が受診する。そのうち40人は午後に受診している。グレノ保健センターは9時から17時まで業務を行っているが、インターンは24時間常駐している。

 

 

 

 

 

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