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東ティモール医療に関する現地テトゥン語新聞報道抄訳

 

 

「PRADETは世界精神保健デーの記念セミナーを開催」

(PRADET realize seminar selebra Loron Saude Mentale. Timor Post, 2009/10/08)

 

 ディリ:世界精神保健デーを記念して、NGOのPRADETおよびそのパートナーは東ティモール国民の精神保健について議論するセミナーを開催した。

 「PRADETが行っているサービスは精神疾患の患者に対する治療だけではなく、東ティモール国民の身体の健康維持と精神保健のプロモーションも含まれている。身体の健康はもちろん重要だが、精神保健も東ティモール国民にとって重要なことである。」PRADET代表のMira Martins da Silva氏は、コモロの聖パウロセンターで10月6日に本紙記者に対して語った。同氏によると、身体疾患は精神に影響を及ぼすが、精神疾患も身体に影響を及ぼすことがあり、この点が重要であるとのことである。

  同氏は若者に対して、国家の発展のためには大いに住民の中ではたらき、自らに力をつけイニシアティブを持つようにと訴えた。Mira氏によれば、若者が精神保健について理解することができれば、自分の家庭や部落、村の中でそれを発展させることができるようになる。

 「若者はもっと精神保健を重要視すれば、そのことによって若者が自分の精神状態を改善することができる。それは自分の家庭や地域でよりよく生きることにつながり、若者の自己の確立ということにつながる。」と同氏は語る。

  Mira氏によれば、東ティモールでは、fulan lotuk(執着月), fulan bulak(狂気月), fulan nakukun(暗黒月)などという用語が用いられているが、これらは重要な精神疾患をあらわすものである。

  「東ティモールでは、精神疾患を引き起こしやすい事態が最近続いている。すなわちそれはわれわれが1975年、1999年、2006年に発生した危機と紛争の時期を生きてきたということである。」と同氏は語る。

  紛争後の東ティモールにおいては心的外傷後ストレス障害(PTSD)が増加する可能性もある。しかしPTSD患者はまだ東ティモール国内では発生していない。それは、ティモール人たちが地域の中で常にお互いに支え合って生活してきたということによるものである。

  「父親も母親も、祖父母も子どもも、家族のメンバーは全員が常に密接に関係し常に支えあっている。そのことによってストレスが軽減され、東ティモール国内でのPTSD発生を予防しているのである。」

  このセミナーは精神保健関連ネットワーク、PRADET、Caritas Australia、Ba FuturuやJSMPなどのNGOが参加している。

 

 

 

 

 

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