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東ティモール医療に関する現地テトゥン語新聞報道抄訳

 

 

「国連人口基金(UNFPA)はディリ国立病院HNGVにパップスメアの機材を支援」

(UNFPA Ajuda Ekipamentu Pap Smear ba HNGV. Jornal do Diario Nacional, 2009/09/28)

 

 政府の保健副大臣Madalena Hanjan氏は9月25日金曜日に、子宮頸ガンの早期発見のためのパップスメアの機材をディリ国立病院HNGVに公式に引き渡した。この機材は国連人口基金(UNFPA)から提供されたものであり、引き渡し式にはUNFPA代表のPorncai Suchitta氏と政府代表としてJose Luis Guterres副首相、内閣副首相Maria Paicao他が出席した。HNGV代表は、このプログラムの一環としてすでに3月にインドネシアのスラバヤに検査技師二人をパップスメア機材の使用方法について研修のために派遣していることを発表し、UNFPAの支援に感謝の意を表明した。式典のあと、Guterres副首相とMadalena保健副大臣、Porccai代表はHNGVの検査室を視察した。

 Madalena Hanjan保健副大臣によれば、MDGsに対する国家戦略プランは少しずつではあるが着実にそのステップを前に進んでいる。世界的にももっとも大きな問題は子どもの健康をいかに維持していくかという点であるが、同様に母親の健康、特に東ティモールでは多くの母親が慢性疾患に悩まされていることが問題である。

 「保健省はWHOと共同で機材や技術的な面についてのキャパシティを高め住民にサービスできるように活動している」とMadalena Hanjan氏は語る。女性の問題とくにガンについてはこれまで世界的にもあまり重要視されていなかった。通常は手術や化学療法という治療を行い、それでも不十分な場合は放射線療法が行われるが、どれも東ティモールでは不可能でありインドネシアやオーストラリアへ患者を送って治療をおこなっている。これらの治療のために多額の予算を費やされている。この機材をディリ市内の病院や健康ポストで使用することで早期発見が可能になり、ガンで死亡する女性の数を減らすことになるであろうとのことである。視察に同行したMaria Paicao氏は、「子どもの死亡率と母親の死亡率を低下させるためにこれまでも意見を述べてきたが、その問題が取り上げられるまでには10回も大声で叫ばなければならなかった。昨年度の予算で女性問題担当が働きかけた結果今回パップスメアの機材を導入することができた。」と語った。パップスメアはすべての女性の健康に大きく貢献するであろう。政府は遅くとも10月15日までには新しい予算を確定し、まだ実施されていない、遠方から通う医師のための住居整備事業や研修のための派遣事業などを行う。これらによりすべての地域で医師が活動することになるだろう。

  (訳者注:パップスメア(Pap smear)はPapanicolau smearのことであり、子宮頚部の粘膜塗沫標本を染色し細胞を検鏡することで子宮頸ガンの早期発見を行う検査をさす)

 

 

 

 

 

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