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東ティモール医療に関する現地テトゥン語新聞報道抄訳

 

 

「キューバ人医師は週3日だけ勤務」

(Doutor Cubano Halao Serviso Loron Tolu deit. Suara Timor Lorsae, 2009/09/01)

 

 ロロトエ:ボボナロ県バリボ郡保健センター長Manuel Mau Laca氏は、最近数年間バリボ郡保健センターに配属されたキューバ人医師は患者への治療など週3日だけ勤務し、残りの日はディリやマリアナに出かけている、と述べた。

 「バリボ郡保健センターでは患者が来院したり入院したりしたときに診察する医師がいないということが何度もある。それはキューバ人医師が知人の車でディリやマリアナに行ってしまい、実際に診察できるのは週に3日しかないからである」ロロトエでの住民保健統合サービスSISCAプログラム開催中にManuel氏は語った。診察が必要な患者がバリボ郡保健センターに来院した時に、医師が不在のためこれまでも看護師が診断や治療を行っていたが、専門職ではないために適切な処置ができなかった。

 この問題に対してキューバ医師団のコーディネーターJorge医師は「キューバ人医師は自国ですでに近代的な生活を経験している。リフレッシュしたり世界的な医学の最新情報にアクセスしたりできるようにディリやマリアナで土曜日や休日を過ごすことが必要である。」と述べた。Jorge医師によれば、ボボナロ県保健センターでは週3日の診療でも十分に機能しているし、キューバ人医師たちは現地に在住し日程表にしたがって勤務している。また患者も常時いるわけではないので治療の要請には対応できると考えている。

 一方ボボナロ県保健局長のJose Marcel da Cruz氏は、医師は当地での勤務に強いストレスを感じており、多くの患者から離れて自由な時間をマリアナや東ティモールの首都でリフレッシュのために費やすことは非常に重要であると語る。東ティモール政府および保健省に計画では、4年後には現在外国で勉強しているティモール人たちが帰国し地域での基本的な保健サービスを提供することになっている。

 「海外で勉強し医師の資格をもって帰国するティモール人たちが、そう遠くない将来多くなるはずである。近年は医師が不足しているのが現状であるが4年後にはティモール人医師が増える。一人の医師がすべての業務を常時行うのではなく、土曜日や休日に医師がリフレッシュしたり最新情報を入手したりしている間、別の医師が診療を行うことも可能になるはずである」とJose氏は語る。(訳者注:バリボはインドネシア西ティモールとの国境近くにある山間の町。首都ディリまでは車でおよそ3~4時間、ボボナロ県の中心都市マリアナまで車でおよそ2時間かかる。ロロトエはさらに山間部にある集落の一つ)

 

 

 

 

 

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