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東ティモール医療に関する現地テトゥン語新聞報道抄訳

 

 

「インフルエンザA(H1N1)または豚インフルエンザ患者は東ティモール国内に2人」

(Influenza A.H1N1 Ka Gripe Suina Detekta Nain Rua Iha Timor Leste. Jornal do Diario Nacional, 2009/08/05)

 

 保健省においてインフルエンザA(H1N1)緊急対策チーム全員が集まって開催された記者会見で、保健大臣は、東ティモール国内で二人のインフルエンザA(H1N1)患者が確認されたと発表した。また国民にむけて、すでにウイルスは国内に入ってきているが患者はすでに軽快し退院しているのでパニックになったり恐れたりする必要はない、と語った。Martins博士は、「このウイルスは本来豚に気道感染症を引き起こすウイルスであるが、人にも気道感染症を起こしうる。豚の間では接触感染や空気感染(訳者注:正確には「飛沫感染」)をする。人から人へも感染するが、豚肉から感染することはないということを知っておくことが重要である。症状は通常のインフルエンザと同じであり、40℃の発熱や上気道炎、咳、全身倦怠感などがみられる。今回診断が確定した2例についてはディリ国立病院で治療をうけていたが現在は軽快して退院した。」と述べた。またインフルエンザ対策チームの座長として以下の点について述べた。「今回の2例とも外国人であり、ウイルスはすでに患者が報告されている外国の都市から持ち込まれたものであるが、東ティモールもWHOによる感染国に登録されたということになる。そのため病院だけでなく地方の保健センターでもウイルスの監視を強化している。」保健省は、8月4日に関係者を招集してワークショップを開催した。このワークショップは医療機関や在外公館の医療関係者を集めて行われた。席上、このウイルスの蔓延を阻止するためにこれらの関係者が連携していくことを申し合わせた。保健省はすでに治療薬や衛生用品などを準備している。国民は海外に渡航することは禁止されてはいないが、シンガポール、ダーウィン、バリ、クパンでは患者の早期発見と治療のためにモニタリングが行われている。現在本ウイルスは世界的大流行を意味するフェーズ6の状態にあり、国から国へとウイルスは容易に移動するために常にこのウイルスについて注意し準備することが必要である。現在当国には外国からウイルスが侵入してくる可能性が高いことから、対策チームでは空港や国境、港にパンフレットを置き注意をよびかけている。またディリ国立病院で治療の準備を整えている。感染が疑われる患者の検体はダーウィンからメルボルンに搬送されて検査される。

 

 

 

 

 

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