館員の見た東ティモール

 

東ティモール最後の旅行(ラメラウ山へ)

 

 長かった雨期もあけ、やっと旅行が出来る季節になりました。
着任してもうすぐ2年、離任前の最後の思い出にと8月の連休を利用し日本人の友達12名でティモール最高峰の山、ラメラウ山へ山登りに行ってきました。
 ラメラウ山は標高2963m、ティモール中央山脈の西部に位置する山で地元の人々からは「神への栄光」等、聖なる山として崇拝されています。また当国には「ラメラウ山」という日本の唱歌「富士の山」のように人々から特別な思いで歌い継がれている歌もあります。
今回はそのラメラウ山に登った時の様子をお伝えします。
 旅行代理店で予約していた車に乗り込み、朝9時頃ディリ市を出発し、車で2時間半の所にあるマウベシでお昼休憩を取り、そこからまた車で2時間弱のハトブリコを目指しました。ハトブリコはラメラウ山の登山口に位置し、近くにはロスメンもあります。ロスメン宿泊組とキャンプ組に分かれ、キャンプ組はそこから車で通れる場所まで行き、いよいよ登山開始です。約3000mの登山となると気後れされる方もいらっしゃると思いますが、日本と違うのが、ここではポーターをつけられるということ。道中で交渉成立したポーターに荷物を持ってもらい、体一つで登りました。覚悟していたとはいえ、予想以上に酸素が薄く、途中何度か休憩を取り、遅れながらもやっとキャンプ地に到着したのは丁度日が落ちた時でした。
レンタルしてきたテントを皆で張り、薪を拾い集め火をおこし、お湯を沸かします。
持参したカップ麺を食べ、明日の早朝の日の出観賞のため、その日は早めに就寝しました。
翌日5時半に起床し、キャンプ地から15分程離れた頂上を目指し日の出を待ちます。頂上は、ここがティモールだとは思えない程に気温は低く(日本のお正月程の寒さ)、強風が吹きっぱなしです。それでも日頃の運動不足を痛感しながらも苦労して頑張って登りきったこと、酸素が薄い為に夕食のカップ麺を上手くすすれず咽せたことも、全て忘れるぐらい頂上から観る日の出は神秘的で格別なものでした。
 小学校の遠足で山登りをした程度の登山初心者でしたが、ポーター、一緒に登った友人の協力もあり最後にとても良い思い出ができました。
着任して早2年、派遣員として様々な経験させて頂きました。またお会いできる日を楽しみにしています。
それではまた。皆様、お元気で。

ポーターとして交渉成立した地元の青年を乗せて登山口まで向かいます。ユニークで合理的な方法だ。

体力に自信のある方は自分で担いで登るもよし。上には光がないので、ランプを忘れずに。

テントが張れるキャンプ場には教会として利用されている小さな小屋もあります。
頂上にはマリア像があり、神聖な気持ちで御来光を観賞できます。又、その付近には 高山地域でしか生息しない高山植物や花もあります。


小さい子供はこのようにポニーと共に登ることもできます。
ただし、いつも登山口にいるとは限らないので要予約!

(安岡)

 

(c) Embassy of Japan in Timor-Leste  Avenida de Portugal, Pantai Kelapa, Dili, Timor-Leste (P.O. Box 175) Tel: +670-3323131 Fax: +670-3323130