東ティモールに赴任したのが2007年3月。週末を利用し、ダイビングのライセンスを取得しました。首都ディリには映画館やショッピングセンターといったような娯楽施設がないかわりに、素晴らしい海があります。もともとスポーツと言えば陸上のものよりも水中の方が好きだった私は、東ティモールに着いてすぐ、週末は魚と一緒に泳ぐことにしました。ともすれば事務所と住居の往復だけになってしまいがちなディリでの生活、気分転換ができて運動にもなって、一石二鳥です。
ダイビング・スポットは、ディリ市内にもあります。キリスト像がたっている「クリスト・レイ」付近は、流れが強いときがあるので経験豊富なダイビング・マスターと潜るなど注意が必要ですが、晴れた日は太陽の光を受けたさんご礁がキラキラ輝いて、とてもきれいです。また、国軍基地の目の前にある「タシ・トル」のスポットは、初心者向けダイビングコースが行われる場所ですが、夜明けごろに潜りだすと、とても静かで、心が休まります。
ディリ周辺では、器材を背負って歩いて水の中に入っていきますが、ディリの北側にあるアタウロ島では、ボート・ダイビングになります。東ティモール周辺の海は流れが速いことが多く、アタウロ島でのダイビングは海流に身を任せるドリフト・ダイビングです。それこそ手付かずの自然に目を奪われるひとときです。
ディリから東に1時間ほど行くと、さらに多くのダイビング・スポットがあります。海がめの親子と泳ぐこともありますし、ダイビング・ボートを野生のイルカがジャンプしながら追いかけてくることもあります。乾季には、陸で休んでいると、鯨も多く見られます。今まで多いときで、30分に13頭の鯨が潮を吹くのを肉眼で目にしました。これらの自然が、今後も保護されながら、より多くの人々に親しまれることを望んでいます。
(注: 東ティモールには、減圧室やレスキューの仕組みなど、ダイビング中の事故に対応する仕組みはまだ十分整っていません。ダイビングをされる際は、自己責任で、ダイビング用の保険に必ず入ったり、経験豊富なダイバーと共に潜るなど、くれぐれも十分に注意してお楽しみください。)
(清水)
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