対東ティモール支援

 

無償資金協力「モラ橋梁建設計画」に関する竣工式について

 

 

1. 7月29日(金)(現地時間同日)、東ティモールの首都ディリから南約146㎞のコバリマ県ズマライ準県において、無償資金協力 「モラ橋梁建設計画」(供与限度額約8.85億円)の竣工式が行われました。竣工式には、東ティモール側より、ラモス=ホルタ大統領、ラサマ国会議長、グスマン首相、ペドロ・ライ・インフラ大臣、ダ・コスタ経済・開発副大臣、カエイロ公共事業担当国務長官、ペレイラ電気・水道・都市化担当国務長官、ピレス・コバリマ県知事、ペレイラ・アイナロ県知事はじめ地域住民等多くの皆さんが参加しました。日本側からは、北原巖男駐東ティモール大使夫妻、髙田JICA東ティモール事務所長、施工を担当した大日本土木株式会社、日本工営株式会社の皆さんが出席し、盛大な式典となりました。

 

2. モラ橋は首都ディリと南部主要都市スアイ間を結ぶ幹線道路に架かる大きな橋であり商業活動や地方の人々の移動にとって大変重要な橋です。北原大使は、スピーチの中で「工事着工が遅れた本案件が完成に至るまでは様々な試練がありましたが、関係者及び地域の皆さんの温かい理解及び力の結束によりそれらの試練を乗り越え、本日を迎えることができました。改めて心から感謝申し上げます。」と述べました。

 

3. ラモス=ホルタ大統領は、本式典の冒頭挨拶のスピーチの中で「日本は、3月に起きた東日本大震災によって甚大な被害を受け、復興という重大な課題を抱えている状況の中、強い決意を持って我が国のみならず、世界中の国々に対して献身的な支援を続けている。かかる日本の堅固な姿勢及び厚い友情に、東ティモール国民及び東ティモール政府を代表して日本国民及び日本政府に謝意を申し上げる」と述べました。

 

4. モラ橋は1996年、インドネシア時代に建設されましたが、2000年の洪水により、中洲を挟んで2つある橋のうちスアイ側の橋が倒壊してしまいました。地域住民は乾期にしか川を渡ることができず、また農作物等の輸送にも困難が生じ、当該地域の住民生活、商業活動等に大きな支障をきたしていました。

 

5. 今回完成した橋は全長216メートル、2車線の鋼鉄製トラス橋ですが、インドネシアが1996年に建設した橋と今回完成した日本側の橋の二つの橋が連結されて初めて一つの橋としての機能を果たすことができます。従って、今後この二つの橋を守っていくことがとても大切です。北原大使はスピーチの中で「この橋を守っていくために、日本は東ティモール政府と緊密に協力・調整し、護岸工事を含む適切な対応策を講じていきます。」と述べました。

 

6. 日本は、先般東ティモール政府が発表した、当国の中長期開発計画であるSDP(戦略開発計画)及びSDPに基づいた国造りを全面的に支援していきます。モラ橋の建設は正にSDPに沿った当国の基礎インフラの整備に資するものです。

 

7. また、北原大使は3月に起きた東日本大震災に際し東ティモール国民により差しのべられた温かい支援及び友情に対して、「日本はかかる強い結束と友情をいつまでも忘れません。」と伝えると共に、完成したモラ橋は二国間の固い友情のシンボルである旨強調しました。

 

 

【参考】当国政府ホームページ

【参考】対東ティモール支援:一般無償資金協力 「モラ橋梁建設計画起工式」について(2010年7月23日)

 

(了)

 

スピーチをするラモス=ホルタ大統領 完成したモラ橋 スピーチをする北原大使
村人による歓迎の踊り

式典会場(左から北原大使夫妻、ラモス=ホルタ大統領、ラサマ国会議長、グスマン首相、ピレス・コバリマ県知事、ペドロ・ライ・インフラ大臣)

渡り初めのテープカット(左から北原大使、ラサマ国会議長、ラモス=ホルタ大統領、グスマン首相)
完成したモラ橋を歩く北原大使夫妻、ペドロ・ライ・インフラ大臣、ラサマ国会議長 モラ橋に設置された銘板 完成したモラ橋の上に集まる地域住民の皆さん

 

 

 

 

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