映画「裸足の夢」ついに完成!!
平成22年6月30日
サッカーの夢を追いかける東ティモールの子供たちを主人公にした韓国映画「裸足の夢(A Barefoot Dream)」がついに完成しました!昨年11月に当地で撮影が始まってから、撮影チームとの交流、広島を訪問した主演の子供たちとの交流等を通じて、当館もこの映画を応援してきましたが、ついに先日映画が完成し、韓国では6月24日公開となりました。
さらに嬉しいことに、当地でもこの映画の上映会が実施され、24日には政府関係者・外交団向けの英語字幕版上映会、28日にはテトゥン語吹き替え版での一般向け屋外上映会が実施されました。映画制作者チームからは、この映画の製作をしている唯一の日本人スタッフである藤本信介助監督(俳優では清水圭さんも出演しています)、韓国人のホン助監督、ソン・プロダクションマネージャーの3名が当地を訪問し、東ティモールの皆さんにこの映画を見てもらうため、準備してくれました。
上映会は、2日間とも大盛況で、会場は感動に包まれました。完成した映画は、笑いあり、涙ありの心あたたまるストーリーです。実話に基づいているストーリーであるだけに、見る人の心を打ちます。28日の上映会には、映画に出演した東ティモールのサッカーチームの子供たちをはじめとする数百名の東ティモール人も一緒に映画を鑑賞しました。出演した子供たちは、初めて見るスクリーン上の自分の姿に驚いていました。また、エキストラも含めれば多くの東ティモール人がこの映画に出演しているので、上映会の間も自分の姿や友達の姿をスクリーンに見つけ、喜んでいるティモールの人たちの姿が印象的でした。グスマン首相も大統領(当時)として出演しています。グスマン首相がスクリーンに写ると、会場は大きな拍手と歓声に包まれました。
また、映画のクライマックスの広島でのサッカー試合のシーンでは、目を離せない展開が続き、観客はみんな夢中になってティモールチームを応援しました。今はワールドカップ開催中で、サッカーが人気の当地では連日屋外でワールドカップの試合が放送されていますが、ワールドカップの試合よりも「裸足の夢」の盛り上がりはすごかったです。最後は拍手喝采で映画上映会が終わりました。
この映画は、東ティモールで撮影し、東ティモール人が出演しているという点で、この国の人々にとって特別な映画だと思います。今回の上映会でも多くのティモールの人たちが感動して涙を流していました。彼らの感想を聞いてみると、「この映画を通じて不可能なことはないと励まされた」、「夢は頑張ればかなうということがわかった」、「私たちはこの映画から学ぶべき」、「この映画は東ティモールの現実をよく表している」といった声がありました。
また、映画に出演したティモールの子供たちの表情が生き生きとしていて、とても素人には見えません。映画の内容は、不可能に思われた夢に向かって努力し実現する、というストーリーですが、この国でこのような感動的な映画を制作できたことも信じられないほどすばらしいことです。ティモールの人たちが韓国の撮影チームと力を合わせてこのような映画を完成させたということ自体、彼らが誇れることだと思います。この映画がティモールの人たちに夢や希望を与えるものとなることを願っています。
なお、「裸足の夢」の日本での公開はまだ決まっていないそうですが、この映画が日本でも公開され、多くの日本の皆さんにも東ティモール発の感動を届けてくれることを願っています。
政府庁舎前での一般市民向け屋外上映会(28日)の様子。熱心にスクリーンを見つめています。
大きなスクリーンで見る映画は迫力満点
映画に出演したサッカーチームの子供たちと藤本助監督
映画制作チーム(左から藤本助監督、ホン助監督、ソン・プロダクションマネージャー)
(了)
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