PKOの現場から

 

ぼぼなろ便り

「お仕事編」

 

 こんにちは。私は、西部のボボナロ県マリアナに派遣されている軍事連絡要員の関根と言います。陸上自衛官ですが、PKO(国際平和維持活動)への協力のため、現在は国際平和協力隊にも所属しています。階級は3佐です。

 

 早速、ボボナロでの生活や任務について、皆さんにご紹介したいと思います。
 まずは、軍事連絡要員の一日を追ってみましょう。一体、私達はどんな仕事をしているのでしょうか。

 

 左の写真は、私の「相棒」です。頼みもしないのに、毎朝4時頃に大きな声で私を起こしてくれます。あと10羽ほどいます。いつかフライドチキンにしてやろうか、なんて思います。
 洗面、朝食、着替えを済ませたらメールチェック。ちなみにこの時間帯は停電しているので、ノンビリしているとすぐにバッテリー切れ&蚊の大群が襲ってきます。まさに時間との戦いです。

 

        

 

 8時から課業開始なので、7時40分には毎日出勤しているのですが、ここまで早い時間に来ているのは私だけです。
 出発前に道路状況の確認、無線機の点検、給油等を済ませます。いつも溢れるくらいに満タンにしてくれるのですが、こぼした燃料くらい拭き取って欲しいものです。
 給油したら受領書に署名して終了です。パトロールへの出発は8時40分から9時頃になります。

 
 

 暗くなると崖から落ちたりしかねないため、運転できなくなります。そのため、パトロールに割ける時間がどうしても限られてしまうことから、狭い道であっても走り抜けていかなければなりません。さらに動物も普通に道を歩いているので、なかなか運転が大変です。(写真がブレているのは決して手振れではありません。)。
 現地到着後は通訳を介して治安情勢等に関する聞き取り調査を行います。右側の写真の奥から某所の村長さん、手前右側が同僚の軍事連絡要員、左が通訳です。村長さん以外は英語を話しているはずなのですが、訛が激しいので全く別の言語に聞こえてしまいます。

 

 

 

 

 その間、私はGPSで自己位置を標定するとともに、電波の受信状況をチェックします。これらのデータが軍事連絡要員から本部に報告されます。
 インタビュー終了後は、ドライバーを交代して国連の事務所へ帰ります。この日の総走行距離は約150km、到着は大体3時半頃です。その後は昼食、レポート作成と結構忙しい一日です。ちなみにこの日は道中で偶然にも日本大使館の皆さんとお会いできました。

 

        

 

 

「お住まい編」

 

 次に、私の宿泊先を紹介したいと思います。左の写真は外観、中は右の写真のようになっています。雨季に入ると蚊も多くなるので、エアコン付きの部屋は本当に有難いです。
 ここに移る前に泊まっていた、マリアナ市内の某ホテルとは比較にならないほど明るく、清潔な印象を受けます。なんとアイロンや洗濯機までついています。
 もちろん日本を思い出すグッズも忘れていません。

 

       

 

 

 

 バスルームは温水こそ出ませんが、清潔感があって使いやすいです。インドネシアスタイルの手動ウォッシュレットは、まだ試していません。多分、今後も試すことはないでしょう。
「意外といい生活してるねえ」と思うでしょうが、停電は容赦なく襲ってくるので懐中電灯は必需品です。更にもう1つ、頭を悩ませることがあるのですが、何だと思いますか?答えは・・・「お仕事編」でご紹介した「相棒」です。

 

 

 

 宿泊先でお世話になっている方々と撮影しました。奥から2番目の女性はかつて市内で活動していた陸上自衛隊の施設科部隊(2002年から2004年にかけて、東ティモールの支援のために派遣されていました。)と接点があったということで、アイロン掛けの腕前はピカイチ!首都ディリで買ったアイロンもここでは出番がなさそうです。
 右の写真は、雨の中、元気に遊ぶ子供たちです。

 

        


 こんな感じでこちらは元気にやってます。また機会を見つけてお便りを出しますね。

 

 

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