対東ティモール支援

 

平成22年度草の根・人間の安全保障無償資金協力

「マヌファヒ県アラス準県における手動ポンプ式給水設備敷設計画」
「イリオマール第1小学校建設計画」
「コバリマ県フォホレム準県における上水道敷設計画」に関する合同署名式について

 

 

 

 3月14日(月)、中嶋臨時代理大使と現地NGO、ハモリス・ネオン、フィニ・ティモールロロサエ財団、ハブラス・リアン・コムニダーデ財団の各代表者との間で、草の根・人間の安全保障無償資金協力「マヌファヒ県アラス準県における手動ポンプ式給水設備敷設計画」「イリオマール第1小学校建設計画」「コバリマ県フォホレム準県における上水道敷設計画」の署名式が、当国水道局会議室にて執り行われました。
ハモリス・ネオンに対しては55,287米ドルが、フィニ・ティモールロロサエ財団に対しては107,810米ドルが、ハブラス・リアン・コムニダーデ財団に対しては、90,336米ドルが、日本政府から供与されます。

 

 ハモリス・ネオンは、当国南部マヌファヒ県のウマ・ベルロイク村で56台の手動式ポンプを設置します。同村では、住民は、自らで掘削した井戸から生活用水を確保していますが、雨ざらしの状態で衛生状態が悪く、子どもを中心に下痢・マラリア・皮膚疾患等の感染症が多く発生しています。本案件の実施により、井戸の入り口がコンクリートでカバーされた手動ポンプ式の給水設備が設置され、これにより同村の衛生環境の改善と給水労働の軽減が期待されます。

 

 フィニ・ティモールロロサエ財団は、当地東部のラウテム県イリオマール準県で小学校の新校舎を建設します。同地域で唯一の小学校であるイリオマール第一小学校には623名の生徒が在籍していますが、校舎の1棟は1999年の騒乱で焼き討ちに遭い、現在は残りの1棟(3教室)を使用しているため、生徒の半数は野外で授業を受けざるを得ず、雨期には授業が出来ない状況になっています。本案件で新しい校舎を1棟建設し、机や椅子等備品を供与することで、学習環境の改善と就学率の向上に寄与することが期待されます。

 

 ハブラス・リアン・コムニダーデ財団は、当国南部コバリマ県フォホレム準県ダトトル村に水供給システムを設置します。同村には給水設備がなく、村人は遠隔地の水源まで日々水汲みを行わなければならならず、衛生的な水の不足が原因で村では感染症が発生しています。本案件により、村の住民は衛生的な水に常時アクセス出来るようになり、衛生状態の改善と給水労働の軽減が期待されます。

 

 紛争後の復興の段階から開発の段階へと移行し、国造りに邁進している現在の東ティモールにとって、基礎インフラ整備と人材開発は極めて重要な課題であり、東ティモール政府の開発政策の大きな柱となっています。これらの開発政策に資するべく、また東ティモールの人々の社会発展に貢献すべく、当館は今後も草の根レベルの支援を続けていきます。

 

 

(了)

 

1. 署名を取り交わす中嶋臨時代理大使(左から2人目)及び3団体の代表

2. 3団体代表及び関係省庁担当者らとともに

 
 

 

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