平成21年度草の根・人間の安全保障無償資金協力案件
「オエクシ県オエシロ中学校女子寮修復計画」の竣工式について
1.11月6日、平成21年度草の根・人間の安全無償資金協力案件「オエクシ県オエシロ中学校女子寮修復計画」(総事業費96,195米ドル)の竣工式がオエクシ県オエシロ準県のオエシロ中学校で行われ、北原巖男駐東ティモール日本国大使をはじめ、フレイタス教育大臣、テメ・オエクシ自治地区担当国務長官、コア・ソレヌサ会代表が出席し完成を祝いました。
2.オエシロ中学校は、東ティモールの飛び地で、インドネシア領西ティモールに位置するオエクシ県の中でも、さらに僻地のインドネシアとの国境近くにあります。このような地理的環境のため、インフラ整備もまだ行き届いていません。中学校には、徒歩で山川を越えて通学しなければならない生徒が多く、特に雨期で川が増水した時には通学できなくなるなど、継続的な通学が困難になっていました。今回の事業は、オエシロ中学校の老朽化した女子寮及びトイレや水道などの衛生環境を整備することにより、女子生徒が安全で衛生的な環境の下で寮生活ができるようにすることを目的としています。これにより、これまで交通手段がなく通学が困難で、しかも不十分な寮施設しかなかったために就学をためらっていた女子生徒が継続して通学できるようになり、結果的に女子の就学率の向上に寄与することが期待されています。
3.北原大使は、先月発表された当国の国勢調査の結果を引用し、「当国人口106万7千人のうち、オエシロ準県の人口は1%だが、この1%の中の皆それぞれが努力を続けることによって、当国の発展のために尽力してほしい」と、オエシロ中学校の生徒に対しエールを送りました。
子供の人口が多い当国で、特に女子の就学率の向上は、女性の地位向上や国の将来を担う人材の育成のために重要です。日本国政府は、基礎教育レベルの就学率を向上させるための支援を今後も継続し、両国間の友好関係がさらに発展するよう尽力していきます。
(了)
写真1.子どもたちの歓迎を受けるフレイタス教育大臣(ダンスをする子どもたち後方)、北原大使夫妻、テメ・オエクシ自治区国務長官。 写真2.新しくできた女子寮前でスピーチする北原大使。
写真3.女子寮内の様子。ベッドには、蚊帳も設置され、生徒をマラリアなどの感染症から予防する。
写真4.北原大使夫人より、生徒へラジオがプレゼントされた。
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