2010年6月16日
5月27日、WFP(国連世界食糧計画)の支援により、東ティモールの妊産婦、子供のための高栄養ブレンド食品がエルメラ県のティモール・グローバル社工場で生産されることになり、生産開始を祝う式典が行われました。この式典には、我が国から北原巌男駐東ティモール大使、当国政府からラサマ国民議会議長、マルティンス保健大臣、ゴンサルベス経済・開発大臣、ダ・クルス農業・林業担当国務長官、国連からリスケ=ニールセンUNMIT・DSRSG、フルーレンWFP東ティモール事務所長らが参加しました。
このプロジェクトは、東ティモール国内で生産されるトウモロコシと大豆をWFPが買い取り、生産委託を受けたティモール・グローバル社(民間企業)が「Timor-Vita」と呼ばれるビタミンを強化した高栄養ブレンド食品に加工し、その後、保健省によって東ティモールの妊産婦や5歳以下の乳幼児に配布するというものです。日本政府はWFPを通じ2.2億円を拠出しました。
当日の式典では、「Timor-Vita」を加工・生産する工場見学が行われました。この工場は、オーストラリアとスペインの支援によって建設されています。また、式典に参加した地元の妊産婦及び子供たちに対して「Timor-Vita」の使用方法に関するデモンストレーションが行われ、「Timor-Vita」は、ラサマ国民議会議長、北原大使、マルティンス保健大臣をはじめ来賓の皆さんから、赤ちゃんを抱いた若いお母さん達にも直接プレゼントされました。
東ティモールでは農村人口が約8割を占めており、農村部の振興が東ティモールの経済発展にとって大変重要です。また、人口の40%が貧困ライン以下の生活を余儀なくされており、特に農村部の妊産婦、乳幼児の栄養状態の改善が大きな課題となっています。このため、このプロジェクトの開始により、農村部の妊産婦及び乳幼児の栄養状態が改善し、農村に活力が生まれ、東ティモール全体の発展に繋がることが期待されます。
日本政府は、今後とも、こうした保健医療分野を含め、東ティモールの経済発展を支援していきます。
(了)
①地元の母親と子ども達にTimor-Vitaをプレゼントする北原大使(中央)
②「Timor-Vita(高栄養ブレンド食品)」の生産を行う工場内の様子
③生産されたTimor-Vita
④Timor-Vitaの使用方法についてのデモンストレーション
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