対東ティモール支援

 

草の根・人間の安全保障無償資金協力

「東ティモール4県における視覚障がい者自立支援研修計画」研修修了式について

2010年5月27日

 

1. 4月30日(金)、当国のNGOであるEast Timor Blind Union(ETBU:「東ティモール盲人連合」)が実施した「東ティモール4県における視覚障がい者自立支援研修計画」の修了式が、北原大使の代理として、中嶋公使参事官及び北原大使夫人の出席のもと、ディリ市内にて行われました。この事業には、草の根・人間の安全保障無償資金協力事業を通じ、76,541米ドルが供与されました。

 

2. 「東ティモール4県における視覚障がい者自立支援研修計画」は、視覚障がい者が、自立に向けた技術を習得し、自信をもって社会参加することを促し、更に、一般市民の視覚障がい者に対する理解を向上させることを目的として実施されました。東ティモール4県(エルメラ・コバリマ・バウカウ・ディリ)に分かれて、東ティモール全国から合計67名の視覚障がい者が、点字の習得、白杖(※)を使用した歩行訓練及び社会参加の一助となるマッサージ技能の研修を受講しました。(※:シャナナ・グスマン首相が2009年3月に訪日された際、(社会福祉法人)日本盲人福祉委員会から首相へ沢山の白杖が寄贈され、その白杖は首相からETBUに届けられました。研修中では、この白杖がとても有効に使用されました。)

 

3. 修了式には、研修生が参加し、一人一人、修了証書を受け取りました。すべての研修生が、晴れやかな笑顔と自信に満ちた表情で、修了証書を受け取っている姿が印象的でした。

 

4. 東ティモールでは、社会的弱者の自立に向けた支援が未だ十分とは言えず、彼らの社会参加には大きな困難が伴っています。現在、障害者支援に関する東ティモール政府の施策が策定されている最中ですが、いまだ、学校に通えない障害をもつ人々が大勢いる状況です。こうした草の根レベルでの社会福祉支援も含め、当国のさらなる発展に向け、当館は今後も支援を続けていきます。

(了)


写真1 修了式にてスピーチをする中嶋公使参事官。左より、北原大使夫人、ペドロ・マニュエル・ソアレスETBU代表、ベルナルデ・ゴメス社会連帯省職業担当局ジェンダーコーディネーター。

 

写真2 中嶋公使参事官より研修生への修了証書が手渡される。

 

写真3 北原大使夫人より研修生へ研修修了証書と激励を込めたシャツがプレゼントされました。

 

写真4 研修生と共に記念撮影。中央白杖をもつのが、ドミンゴス・グスマオETBU会長



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