対東ティモール支援

 

 

平成21年度草の根・人間の安全保障無償資金協力2案件

「オエクシ県オエシロ中学校女子寮修復計画」

及び

「ディリ市内におけるコミュニティ・クリニック建設計画」に関する贈与契約署名式について

平成22年3月25日

 

 

1.3月25日(現地時間同日)、平成21年度草の根・人間の安全無償資金協力2案件の贈与契約(総額183,895米ドル)署名式がディリ市内のKYM修道会で執り行われ、北原巖男駐東ティモール日本国大使、「オエクシ県オエシロ中学校女子寮修復計画」を実施するソレヌサ会(Foundacao Solenusat)及び「ディリ市内におけるコミュニティ・クリニック建設計画」の実施団体であるKYM修道会(Kasih Yesus Dan Maria/KYM)との間で贈与契約が取り交わされました。

 

2.ソレヌサ会は2006年の設立より、東ティモール国内で唯一の飛び地にあるオエクシ県の開発発展のために活動をしてきました。今回実施するプロジェクトでは、オエクシ県オエシロ準県にある中学校の女子寮を改築及び寮備品の供与のために、96,195米ドルがソレヌサ会に贈与されます。オエシロ中学校では、男子寮は以前に他の機関からの援助で改築されていましたが、女子寮は老朽化が激しく、トイレや水道などの衛生環境も整備されていませんでした。結果として、女子生徒が通学に支障をきたし、女子生徒の就学率に影響を与えていました。今回のプロジェクトにより毎年100人の在籍女子生徒が適切な環境で生活・学習ができるようになり、最終的には僻地にあるオイクシ県オエシロ準県の女子生徒の就学率の向上と、生活環境が整えられることにより女子生徒の感染症などのリスクが減少し、健康向上に寄与することが期待されています。

 

3.KYM修道会は、2003年から、首都ディリのベボヌク地区で、地域医療の拠点として
聖ミカエルクリニックを運営してきました。毎年15000人を超える患者を受け入れていましたが、クリニック自体は小さな診察室と妊産婦用の部屋しかなく、増え続ける患者を受け入れるのが困難な状況にありました。今回のプロジェクトでは、同じ敷地内に、規模の大きいクリニックを新たに建設し、さらに、助産施設を充実させることにより、一般診療に加え、周産期ケアサービスの充実を図ることができます。このクリニック建設プロジェクトに対し、87,700米ドルがKYM修道会に贈与されます。

 

4.贈与契約署名は、北原大使とカンシオ・コア、ソレヌサ会代表及びマリア・ルシア・デ・アルメイ、KYM修道会代表との間で取り交わされました。北原大使は当国の将来を担う子どもたちや、住民たちの「いのち」をまもり、未来につなげていくことの重要性を強調しています。教育、保健・医療分野とも、当国の発展には欠かせない基本的ニーズです。当館では、当国の将来を担う人々が健やかに、活き活きと活動していくためのサポートを今後も継続し、両国間の友好関係がさらに発展するために尽力していきます。

(了)

 

写真1.子どもたちの歓迎を受ける北原大使。


写真2.署名式に際し北原大使よりスピーチ。


写真3.署名後、参加者と記念撮影。

左よりNGOフォーラム代表アルミンド・ドス・サントス氏、

ジョセ・マグノ・ドスレイス・保健省地域保健局長、

KYM修道会マリア・ルシア・アルメイダ氏、

ソレヌサ会カンシオ・コア氏、

ジョルゼ・テメ・オエクシ担当国務長官、

アルフレッド・デ・アラウゾ・教育省認定局長。

 

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