対東ティモール支援

 

 

ノン・プロジェクト無償資金協力

「ディリ港におけるカーゴX線検査」に関する引き渡し式について

平成21年6月25日

 

 6月25日、ディリ市内中心部に位置するディリ港において、日本の支援で調達された貨物用X線検査機が当国に引き渡されました(現地時間同日)。

 引き渡しの式典には、機材を運用する税関局、港湾局関係者の他、日本側から北原巖男駐東ティモール大使が、東ティモール政府側から、シャナナ・グスマン首相、ピレス財務大臣、ダ・シルバ インフラ大臣等関係閣僚に加え、クレム米国大使等外交団、国連関係の要人が多く駆けつけ、盛大に祝いました。

 

 日本同様島国である東ティモールにとって、ディリ港は唯一の国際港として当国における物流の根幹を成すものであり、全輸出入量の9割以上を取り扱っています。

 一方、復興と開発が進む東ティモールにおいて、ディリ港では急増する貨物のコンテナの内容確認に対応が追いつかず、迅速な通関作業に支障をきたしていた他、密輸品等の取り締まり対策の観点からも、税関局の能力構築が大きな課題となっていました。

 こうした状況の中、日本政府は、東ティモール政府の要請を受け、ディリ港における通関作業の効率化を図るべく、ノン・プロジェクト無償資金協力(注1)を通じ、世界税関機構(WCO)でも推奨されているカーゴX線検査機(コンテナの外からコンテナ内部の荷物検査を可能とする機械)の調達に協力しました。

 これまで一つ一つ開封して行っていた荷物検査が、トラックに積載したまま行えることになり、迅速で正確な通関手続きが可能となることが期待されています。

 

 式典では、シャナナ・グスマン首相が、日本国民に対する感謝と共に同検査機が東ティモールの安全と発展に大きく寄与するものだと喜びを述べました。また、北原大使からは、同検査機が有効に活用され、東ティモール全体の経済・社会の発展に寄与することを期待するとの強い思いが表明されました。

 引渡に際して行われたテープカットの際には、コンテナを積んだトラックが大きなX線検査機を通り、検査機が実際にどのように稼働するのかデモンストレーションが行われた他、同機材の運用により摘発された密輸品等が参列者に紹介されました。

 

 東ティモールは、本年度初めて「Goodbye Conflict, Welcome Development」を標語に掲げ、国づくりに取り組んでいます。

 東ティモールのさらなる発展に貢献出来るよう、そして東ティモール国民と日本国民の友好の架け橋となれるよう、当館は今後も様々な形で支援を続けていきます。

 

注1:ノン・プロジェクト無償資金協力とは、貧困削減など経済社会改革を実施している開発途上国を支援するため、国外からの資機材などの購入のための資金を供与する無償資金協力です。

 

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①供与されたX線検査機の外観

②X線検査機のデモンストレーションの様子

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③(中程三名左より)北原大使、グスマン首相、ピレス財務大臣

及びディリ港港湾関係者

④検査機の引き渡しを祝した銘板を持つグスマン首相(左)

及び北原大使(右)

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⑤東ティモールと日本の友好を願い、固い握手を交わす北原大使(左)

及びグスマン首相(右)

 

 

 

(了)

 

 

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