大使館案内
大使挨拶

2022年12月に東ティモールに赴任して1年となりました。東ティモールは、独立「回復」後、平和構築から開発へと新たな課題に取り組んできましたが、選挙を通じて平穏裡に政権交代が行われるなど政治、治安情勢も安定してきていると感じています。一方で、地方を含め多くの開発課題を抱えており、十分な医療が提供できないなど生活環境にも課題があります。こうした中で邦人の皆様の安全確保とサービスの提供に館をあげて取り組んでいく所存です。
昨年を振り返ると、5月の議会選挙を経て、シャナナ・グスマン首相率いる新政権が7月に発足しました。これを受け、新政権発足直後に武井外務副大臣(当時)が当地を訪問し、12月にはグスマン首相が東京で開催された日ASEAN友好協力50周年特別サミットにオブザーバーとして出席し、その機会に岸田総理との二国間首脳会談を行いました。二国間首脳会談の結果は、共同プレスステートメント「持続可能な成長と発展のための包括的パートナーシップ」(https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/100596159.pdf)として発表され、両国関係を格上げし、協力を強化することが合意されました。今後、新政権との関係を更に発展させるため、同ステートメントで合意した広範な分野にわたる協力事項を着実に実施していくことが重要です。
グスマン首相は、日ASEAN特別サミットの席上、2025年のASEAN正式加盟を目指す旨表明しました。我が国は、2009年以来東ティモールのASEAN加盟を支持してきています。同国は2022年11月ASEANへの原則加盟とオブザーバーとしての地位が認められ、「正式加盟のためのロードマップ」で示された広範な基準を順次満たしていくことが求められています。我が国としても同国の早期ASEAN正式加盟が実現されるよう、インフラ整備から人材育成・制度構築に至るまで幅広い分野で協力を拡充していきます。
また、昨年発表された新政権の政策プログラムは、天然資源収入と公共事業への依存から脱却し、民間部門がより活躍する持続可能な経済構造を目指すことを掲げています。我が国としても当国の基盤産業である農業、漁業を始め観光、資源・エネルギー、製造業など産業の多角化に協力すると同時に、同国への投資に関心を持つ本邦企業の支援に尽力していきます。同時に、同国にとっては地方開発が引き続き重要な課題です。長年にわたり現地コミュニティーと協力しつつ活動されている我が国NGOを始め、国内及び国際NGO、国際機関などと連携し、教育、保健、水や衛生、農業などの分野で人間の安全保障の観点から草の根の視点を大切にして地方も含め開発協力に尽力していきます。
両国の関係を更に深化させていくためには、基盤である人と人とのつながりを更に強めていく必要があります。新型コロナ感染症の脅威が低下した昨年は、バリ島からの和太鼓グループの来訪などの文化交流、スポーツ関係者の相互訪問、JENESYSプログラム等による高校生、大学生、青年の交流が数多く行われました。また、東ティモール初の技能実習生7名が高知県に迎え入れられ、農業分野で実習を始めました。先般の日ASEAN特別サミットで公表された「文化のWA2.0」イニシアティブでは次世代リーダーの交流、日本語教育に重点が置かれており、東ティモールも協力対象となります。こうした機会を最大限活かして交流が拡大するよう後押ししてまいります。
このように東ティモールは、「太平洋の小さな島国」から「ASEAN原則加盟国」へと変容してきております。同国とは、人権、民主主義、法の支配など基本的な価値を共有しており、今回合意された共同プレスステートメントを踏まえ、「自由で開かれたアジア太平洋(FOIP)」や「インド太平洋に関するASEANアウトルック(AOIP)」の観点からも地域や国際的な問題でも連携を深めていくことが重要です。このような進展を踏まえ、東ティモールに対する理解を我が国においても深めていくことが重要です。当館の日々の活動については、Facebookにて紹介しております。今後は在留邦人の皆様と一緒に考え、活動する機会をより多く作っていきたいと考えております。皆様のご意見を伺いながら尽力してまいりますので、ご助言、ご協力を宜しくお願い申し上げます。
在東ティモール日本国大使
木村徹也
大使館案内
住所 |
Avenida de Portugal, Pantai Kelapa, Dili, Timor-Leste (P.O. Box 175) (地図) |
代表電話 | +670-3323131、+670-3323132 |
代表FAX | +670-3323130 |
代表Email |
japan.embassy.in.timor-leste (at) di.mofa.go.jp ※ (at)には@を入れてください。 |
執務時間 |
月曜日~金曜日 (週休日:土曜、日曜日) 午前8時45分~12時30分 午後13時30分~17時30分 |
領事窓口時間 |
月曜日~金曜日 (休館日を除く、) 午前9時00分~12時30分 午後13時30分~17時00分 |
休館日
2024年 | |
12月25日(水) | クリスマス ★ |
12月29日(日) | 年末休暇 ☆ |
12月30日(月) | 年末休暇 ☆ |
12月31日(火) | 国家英雄の日 ★ |
2025年 | |
1月 1日(水) | 元旦 ★ |
1月 2日(木) | 年始休暇 ☆ |
1月 3日(金) | 年始休暇 ☆ |
3月 3日(月) | 退役軍人の日 ★ |
3月 5日(水) | 灰の水曜日 ★ |
4月 17日(木) | 聖木曜日 ★ |
4月 18日(金) | 聖金曜日 ★ |
5月 1日(木) | メーデー ★ |
5月 20日(火) | 独立回復日 ★ |
6月 6日(金) | イドゥル・アドゥハ ★ |
6月 19日(木) | キリスト聖体の日 ★ |
10月 13日(月) | スポーツの日 ☆ |
11月 3日(月) | 女性の日 ★ |
11月 12日(水) | 青年の日 ★ |
11月 28日(金) | 独立宣言日 ★ |
12月 8日(月) | 聖母の無原罪の懐胎及び 東ティモールの守護人の日 ★ |
12月 25日(木) | クリスマス ★ |
12月 29日(月) | 年末休暇 ☆ |
12月 30日(火) | 年末休暇 ☆ |
12月 31日(水) | 国家英雄の日 ★ |
★ 当国の休日
☆ 日本の祝休日